派遣会社のマージン率|派遣料金の計算方法と使い方は?
人材派遣を利用してみたい、しかしどの派遣元企業を選べばいいかわからないと悩んでいませんか。
知名度・利用者の口コミ・知人の紹介など、さまざまな選び方がありますが、中でも大きな比較対象は「派遣料金」でしょう。
派遣元企業各社の派遣料金などを比べると、派遣社員の時給は大きく変わりませんが、マージン率に差があります。
マージン率はどのように計算され、何に使われているか、マージン率と派遣料金について詳しく解説します。
目次
派遣料金の仕組みと内訳
派遣元企業が派遣先企業に支払う金額を「派遣料金」と言います。
ここでは派遣料金の仕組み・内訳を説明します。
派遣料金の初期費用と継続費用
派遣料金には次の通り、「初期費用」と「継続費用」の二種類があります。
初期費用(イニシャルコスト)
初期費用(イニシャルコスト)とは、派遣社員が業務で使う携帯電話・パソコン・制服など、備品にかかる費用のこと。
なお派遣社員の受け入れでは、求人による掲載費や人件費など、採用に関する費用はほとんどかかりません。
継続費用(ランニングコスト)
継続費用(ランニングコスト)とは、派遣社員を継続して雇用するために必要な費用のこと。
毎月、派遣先企業から派遣元企業へ、派遣契約で締結された派遣料金が支払われます。
また毎月の派遣料金には、派遣社員の給与のほか、派遣元企業のマージンも含まれます。
派遣料金の内訳
先の継続費用でも触れましたが、派遣先企業が支払う派遣料金は、「派遣社員の給与」と「派遣元企業のマージン」に分かれます。
人材派遣会社により多少違いがありますが、一般的な割合として、派遣料金の約70%が派遣社員の給与、残る約30%が派遣元企業のマージンです。
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派遣料金のマージン
派遣料金のマージンとマージン率の計算方法を説明します。
派遣料金のマージンとは
派遣元企業は、派遣先企業から支払われた派遣料金のうち、派遣社員の給与を差し引き残った金額を自社のマージンとしています。
派遣元企業がどのようにマージンを使用するかは、後ほど説明します。
派遣料金のマージン率と計算方法
マージン率は、派遣料金を100とした場合のマージンの割合を示します。
以下の計算方法で、マージン率が算出されます。
・マージン=派遣料金の平均額-派遣労働者の賃金の平均額
・マージン率=マージン÷派遣料金の平均額×100
マージンの主な使われ方
先に例として挙げた、1人当たり5000円が派遣元企業のマージンです。
このマージンには、派遣元企業の営業利益のほかに、派遣社員の保険料・教育訓練費・派遣元企業の運営費なども含まれます。
なお派遣元企業の営業利益は、マージンから以下の諸経費を除いた金額になります。
・社会保険料:労災保険・雇用保険・健康保険・介護保険・厚生年金保険など
・福利厚生費:健康診断の費用・慶弔見舞金・交通費など
・教育訓練費:資格取得やスキルアップのための研修費など
・有給休暇費用:派遣社員が有給休暇を取得した時の賃金
・事業運営費:オフィスの賃料・維持管理や人件費・宣伝広告費など
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マージン率と福利厚生の関係
派遣社員の雇用に必要な社会保険費や福利厚生費は、一般的に派遣料金内のマージンから捻出されます。
マージン率は低いほど良いと思われがちですが、派遣社員の教育訓練など福利厚生がしっかりしている場合、派遣元企業のマージン率が高くなる傾向にあります。
マージンの使い方で、派遣元企業が派遣社員に対してどのような待遇を確保しているか、また企業としての労働者への保証・姿勢といったものが見えてくるでしょう。
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マージン率も参考に人材派遣会社を選ぶこと
派遣元企業のマージン率は、労働者派遣法の改正以降、情報公開が義務付けられています。
派遣料金のマージンの内訳を見てみると、派遣元企業の経常利益は多いと言えませんが、派遣先企業・派遣社員は、契約する派遣元企業のマージン率を確かめてみてください。
あわせて、派遣社員が働きやすい環境・スキルアップ制度などの福利厚生が充実しているかを確認し、派遣元企業を選ぶ目安にするといいでしょう。
また人材派遣を活用するときは、人材派遣管理システムを利用し、人事管理のコストを削減することをおすすめします。
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