リファラル採用とは？　メリット・デメリットと費用・注意点を解説

限られた人材をめぐり、国内の企業各社では労働力を奪い合う状況が続いています。
企業は希望する人材を的確に見つけ出し、長く働いてもらうために力を尽くす必要があるでしょう。
今回は最近注目されている、紹介からの採用方法「リファラル採用」について解説します。

リファラル採用とは

referral（リファラル）は、紹介・推薦を意味する言葉。
リファラル採用とは、自社の社員や元社員から、知人・友人を採用候補として紹介してもらう採用方法を指します。
リファラル採用で紹介された候補者も、面接や書類選考などを経て採用を判断されます。

リファラル採用と縁故採用の違い

紹介による採用と言えば縁故採用がありますが、リファラル採用と縁故採用は異なるもの。
どちらも紹介・推薦の仲介という共通点がありますが、リファラル採用と縁故採用の違いをまとめました。

リファラル採用が注目されている背景

リファラル採用ではあらかじめ、紹介者社員から被紹介者へ「実際の仕事内容」を説明する仕組み。
被紹介者は、企業の風土や仕事内容が自分に適しているか見定めた上で、求人への応募を検討できます。

企業各社では、単純な労働者不足のほか、人と仕事のミスマッチによる早期離職で人材が安定しないことも多いでしょう。
このような中で、リファラル採用は「人・企業・仕事のミスマッチによる従業員の離職率を下げる採用方法」として知名度の高い企業から導入され、全国へ広がりました。

リファラル採用にかかる費用は

リファラル採用では、採用コストを削減できます。
以降、リファラル採用にかかる費用の相場をお伝えします。

インセンティブ（紹介報酬）とは

リファラル採用では、紹介や推薦をした社員に対し、紹介報酬（インセンティブ）が支払われます。
また金銭以外では、有給休暇を増やすこと、人事評価の加点を約束するなど、他の報酬形態を提案する企業もあります。
紹介報酬額は、採用した人材のスキルや業務経験などで判断する企業が多いものの、15万円前後が相場とされています。

採用活動費

リファラル採用では、下準備が重要です。
社外の人でも参加できるイベントや展示会などを開催して、候補者が気軽に会社を見学できる機会を作るといいでしょう。
しっかり下準備をしておけば、紹介者社員から被紹介者への説明もスムーズです。
また紹介や推薦のために使われた食事代や交通費は、採用活動費（必要経費）として企業から支払われます。

外部のツール使用料

リファラル採用の活性化や効率化を高めるために、費用をかけて外部のツールを活用するケースもあります。
外部ツールについては、自社の目的に合ったプラットフォームを探すといいでしょう。

リファラル採用の導入ポイントと注意点

リファラル採用の導入ポイントを以下にまとめましたので、参考にしてください。

・リファラル採用の具体的な目的・計画を立てる
・リファラル採用のインセンティブ・評価制度を設定する
・社員へリファラル採用の制度や採用要項などについて周知し、紹介を依頼する
・社内展示会・昼食会・職場見学など、気軽に参加できるイベントを開催する

リファラル採用の注意点｜インセンティブ（紹介報酬）の扱い

リファラル採用を導入する約7割の企業で、現金や休暇を付与する形式のインセンティブ（紹介報酬）を支払っています。
2021年に改正された職業安定法では、リファラル採用で入社した社員への金銭提供（就業祝い金など）が禁止されました。
またインセンティブは採用不採用に関わらず支払われるもので、採用時のみのインセンティブや高額なインセンティブは、有料職業紹介（違法）と判断される場合もあります。

リファラル採用のメリット・デメリット

一般の採用と異なり、社員からの紹介や推薦が行われるリファラル採用について、特有のメリット・デメリットをお伝えします。

リファラル採用のメリット①早期離職の回避

先述した通り、リファラル採用では紹介者から被紹介者へ事前情報が伝えられます。
あらかじめ具体的な業務内容などを確認でき、入社後のミスマッチが減るため、社員の早期離職を防げるでしょう。

リファラル採用のメリット②採用コストの削減

求人募集や仲介業者への手数料などといったコストを削減できます。

リファラル採用のデメリット①採用後のフォローが必要

リファラル採用で紹介した人が不採用になる、採用になったものの早期退職する場合もあります。
紹介者と被紹介者の関係が悪くなる可能性を踏まえ、企業は積極的にフォローに入る必要があるでしょう。

リファラル採用のデメリット②採用まで時間がかかる

リファラル採用の紹介対象者が、転職活動中とは限りません。
現在勤めている会社を辞める場合、それなりの条件や先方の都合もあります。
採用まで時間がかかるケースを考慮し、一般採用と平行するといいでしょう。

複数の採用方法を併用すること！　人材派遣にはグッジョブがおすすめ

リファラル採用は、社員からの紹介で人材を確保する手段。マッチングには最適ですが、人材の即投入には向きません。
慢性的な人材不足が続いている場合や「今、人手が欲しい」「退職者の代わりに人材を補充したい」という場合には、複数の採用方法を併用するのがおすすめです。

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