外国人労働者を受け入れた場合のメリット・デメリット・採用の注意点
日本では、人手不足への解決策として「外国人労働者の雇用」に力を入れています。
しかし外国人労働者を受け入れるには、制度や手続きが分かりにくく不安という企業も多いでしょう。
本記事では、外国人労働者の受け入れ制度と、外国人を雇用するメリット・デメリットを解説します。
目次
外国人労働者の受け入れと現状
国内の労働力減少は深刻で、海外からの労働者を受け入れなければ各企業が人材を確保できないところまで来ています。
外国人労働者とは
外国人労働者とは、一般的に日本で働く全ての外国人のこと。
ただし厚生労働省の定義では、「特別永住者」「外交・公用の在留資格を持つ者」を除く外国人労働者を指しています。
外国人労働者のニーズが高い理由
日本の少子高齢化は歯止めが利きません。
企業や業種によっては、即戦力を投入するために外国人労働者を頼るしかないわけです。
他にも、経営の多様化に伴って海外進出したい企業が増えていることから、外国人労働者の需要があります。
外国人労働者|国籍別の割合
厚生労働省の調べによれば、2022年の外国人労働者は182万人。国内の外国人労働者数は、過去最高となりました。
なお国籍別にみると、ベトナム・中国・フィリピンだけで100万人となり、同3カ国で外国人労働者全体の6割近くを占めています。
外国人労働者の就労|新たな在留資格とは
在留資格とは、就労制限の有無など「日本に在留する外国人が活動できる内容」を示すもの。取得した資格の種類で、制約事項が異なります。
特定技能・技能実習の違い
外国人雇用には技能実習のイメージがあるかもしれませんが、最近では新しく「特定技能」という制度があります。
特定技能・技能実習では、次の通り制度の目的が違います。詳しくは表をご覧ください。
・特定技能:人手不足解消のために、外国人雇用による人材確保を目的にした制度
・技能実習:日本の技術・知識を学ぶための人材育成制度
外国人労働者を受け入れる企業のメリット
外国人労働者受け入れによるメリットをまとめました。
人手不足の解消
国内では労働力を得られない中、外国人労働者の雇用により人材を確保できます。
助成金を活用できる
外国人労働者の受け入れでは、人材確保等支援助成金などを利用し、外国人労働者の受け入れで職場環境を整えられます。
グローバル化で新たなビジネスチャンスを得られる
外国人労働者の採用をきっかけに、人脈・環境・習慣などの違う海外へ進出、販路拡大できる可能性があります。
外国人労働者を受け入れる企業のデメリット
外国人労働者の受け入れのデメリットも把握しておくといいでしょう。
コミュニケーション問題
習慣・文化の違いや言語の解釈により、コミュニケーションが取りづらい、またはトラブルを招くことがあるでしょう。
就労に関する知識が必要
外国人雇用に関する手続き・就労ルール・支援などの知識が必要です。
就労まで時間がかかる
外国人雇用は、就労ビザの取得に2カ月程を要すため、採用から就労までに時間がかかります。
◆【派遣先管理台帳の記載事項】派遣先企業がすべき派遣社員の苦情対応を解説 | 派遣管理システム グッジョブ
◆派遣の禁止業務とは? 禁止の理由と例外や罰則を解説! | 派遣管理システム グッジョブ
外国人労働者を受け入れる企業が注意すべき問題
外国人労働者を受け入れる企業は、認識不足や誤解により、問題が生じないようにしてください。
ここでは参考情報をお伝えします。
在留資格を確認する
外国人の雇用には就労ビザが必要ですが、先述した通り、在留資格の種類で就業可能な業種が異なります。
当該外国人労働者が、受け入れ企業の事業内容で就労・活動して良いか、在留資格を確認しなければなりません。
外国人雇用状況の届出が必要
外国人労働者の雇用・離職があった場合、「外国人雇用状況届出書」をハローワークに提出することが義務付けられています。
届出書には、雇用・離職などの状況、氏名、在留資格、在留期限などを記載するため、不法就労を防止する役割もあります。
日本人との賃金格差について
日本では外国人労働者の賃金設定が十分とは言えません。
外国人労働者は諸外国でもニーズがあり、賃金・待遇面は諸外国のほうが優れています。
このままでは、日本を就労先として選択する外国人労働者は減ってしまうでしょう。
受け入れ企業は、外国人労働者と日本人の賃金格差を減らし、外国人労働者の生活水準を上げる努力をしなければなりません。
外国人労働者を派遣社員として受け入れるなら
外国人労働者を派遣社員として受け入れる場合も、基本的には一般の人材派遣と扱いはほぼ同じ。ただし在留資格(就労ビザ)が必要で、外国人雇用状況の届出などを別途作成しなければなりません。
文化の異なる海外の働き手を受け入れる外国人雇用では、きめ細やかな対応とより情報量の多い雇用管理が求められるでしょう。
派遣人材の利用では、ただでさえ書類が膨大で人材管理に多大なコストがかかります。
日々の勤怠管理やトラブルや苦情の処理などを含めた業務データはシステム化することをおすすめします。
弊社の派遣管理システム「グッジョブ」では、勤怠管理をはじめ多彩な機能を搭載しています。
例えば、外国人労働者の在留期限をアラート登録しておけば、誤って滞在期限が切れることもありません。
グッジョブをご利用いただければ、外国人労働者も安心して働けるはずです。
派遣先企業様はグッジョブ導入を、ぜひ前向きにご検討ください。