グッジョブコラム 2022.10.06

【派遣先管理台帳の記載事項】派遣先企業がすべき派遣社員の苦情対応を解説

派遣社員を受け入れていると、派遣社員から苦情を受けるケースがあります。
これまで、苦情対応は派遣元企業へ任せるものと認識していた派遣先企業もあるでしょう。

現在の労働者派遣法では、苦情の申し出について「派遣先企業が中心となって、派遣元企業と共に苦情の内容を精査し、対応する必要がある」としています。
本記事では、派遣先企業様がどのように社内の体制を整え、派遣社員からの苦情の申し出に備えておけばよいかをお伝えします。

派遣社員からの苦情!対応するのは「派遣先企業」

まずは派遣先企業が苦情対応を行わなければならない背景と、これらの苦情に該当する内容を説明していきます。

労働者派遣法の改正における「苦情対応」

以前、派遣社員が申し出た苦情は「派遣社員を雇用する派遣元企業が対処するもの」と広く認識されていました。
しかし派遣社員は、業務を遂行する派遣先企業において、何らかの不平・不満を抱えることになったわけですから、派遣元企業のみで問題を解決することはできません。
そのため改正された労働者派遣法では、「派遣先企業が主体となって、派遣社員からの苦情に誠実に対応すること」を義務付けました。

苦情とは

派遣社員からの「苦情」とは、労働条件や待遇に関する内容だけではなく、ハラスメントも含まれます。どのような苦情が想定されるかをまとめました。

【労働条件の違い】
勤務してみると、就業時間・休憩時間・休日の規定など、実際の労働条件が異なるケース
【待遇の差】
派遣先企業に直接雇用されている社員と、福利厚生などの点で待遇面に差があるケース
【ハラスメント】
パワーハラスメント・モラルハラスメント・セクシュアルハラスメント等といった、嫌がらせやいじめ行為

その他の具体例を挙げると、例えば妊娠や出産などで休業を申し出た派遣社員に解雇通告をするようなケース、ジェンダーに関連する発言や、飲酒の強制といった行為も苦情に至ると言えるでしょう。

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派遣社員から苦情を受けたときは

派遣社員から苦情を受けたとき、派遣先企業が行うべき対応を確認していきます。

派遣先企業を中心に派遣元企業と連携対応する

派遣社員から苦情の申し出があった場合には、派遣先企業は派遣元企業へ、速やかに苦情内容を通知します。

そして派遣先企業が中心となり、派遣元企業と連携して苦情を処理しなければなりません。

苦情内容は「派遣先管理台帳」に記載が必要

派遣先企業・派遣元企業は、派遣社員から届いた苦情の詳細をそれぞれの管理台帳「派遣先管理台帳」「派遣元管理台帳」に記入し、各自で台帳を管理する義務があります。

管理台帳に必要な記載事項の例

  • 派遣先企業の苦情処理を担当した責任者の名前
  • 苦情のあった年月日
  • 苦情内容
  • 苦情処理の方法と結果

なお「派遣労働者から申出を受けた苦情の処理に関する事項」以外で、派遣先管理台帳に記載する内容はこちらで紹介しています。関連する記事も合わせてご覧ください。

派遣先管理台帳の作成・保管・通知方法を解説!フォーマットもご紹介 | ハケンマネジメントクラウド グッジョブ

派遣先企業に対する「労働局の調査」が増加?調査実態と指導内容 | ハケンマネジメントクラウド グッジョブ

派遣先企業の苦情対応におけるポイント

派遣先企業が苦情対応を行う際に、確認しておきたいポイントをまとめました。

派遣社員を不利益に扱わないこと

派遣先企業は苦情の申し出を理由として、派遣社員に不利益を与えてはなりません。

派遣社員に対する不利益な扱いとは、次のような例を指します。

  • 派遣社員の業務量を増減する
  • 派遣元企業に派遣社員の交代を求める
  • 派遣社員の契約更新をしない

苦情を申し出た派遣社員に迅速に対応しているか、適切な解決策を講じたかがポイント

派遣先企業は派遣社員からの苦情に対して、迅速に誠意をもって対応し、解決に努める必要があります。

対応・解決策の一例として、以下の内容を参考にしてください。

  • 派遣先企業内で、苦情相談の窓口を設置する
  • 労働条件に違いが判明した場合も速やかに改善できるよう、日頃から派遣社員の就業条件を把握しておく
  • ハラスメントが発生したときは、プライバシーの保護も考慮して慎重に対処する
  • 苦情対処のための業務フローを確立しておく
  • 苦情が発生したときは、時系列で経緯を記録する
  • 苦情内容に合わせ、適切な苦情対処を検討・実行する

派遣社員からの苦情対応・記録にはシステム化が最適

労働者派遣法が改正されるたび、派遣先企業・派遣元企業の双方で、派遣社員の就労条件などを細かく頻繁に共有する必要が出てきました。

特に苦情処理においては迅速な対応が求められるわけですから、郵送ではなくデータで書類をやり取りするようにしてください。
また派遣先企業・派遣元企業間での情報の行き違いを防ぐためにも、可能であればメール等で情報を交換するのではなく、人材派遣情報を共有するシステムを導入できるとよいでしょう。

弊社では派遣社員の苦情対応や、関連する情報の記録・報告機能を備えた、人材派遣管理システム「グッジョブ」を提供しております。
グッジョブの「スタッフ情報管理機能」なら、苦情処理に関する派遣元企業・派遣先企業間でのエビデンス管理・帳票出力が可能です。

機能説明 | ハケンマネジメントクラウド グッジョブ

万一の苦情発生時には迅速に適切な対応をし、派遣先企業様の大切な戦力である派遣社員に長く安心して働き続けてもらうためにも、派遣情報のシステム化をおすすめいたします。