グッジョブコラム 2024.02.07

ジョブ・クラフティング|やる気を高める方法と効果・メリットを紹介

組織を安定して運営し続けるためには、従業員を離職させない環境・仕組みづくりが必要です。
労働力が不足する日本では、従業員のモチベーションを上げ自主的に仕事へ取り組むよう導く教育法「ジョブ・クラフティング」が注目されています。
ジョブ・クラフティングは、人材が離れやすい現代企業において、雇用形態を問わず共通して重要な考え方。
今回は従業員の意識改革に役立つヒントとして、ジョブ・クラフティングを解説します。

ジョブ・クラフティングとは

ジョブ・クラフティングとは人材教育法の一つ。
従業員の仕事に対する認知や行動を「やりがい」のあるものへ導く手法です。

ジョブ・クラフティングの目的

ジョブ・クラフティングの目的を説明します。

モチベーションの向上
やりがいや充実感を得られると仕事へのモチベーションが上がるものです。
ジョブ・クラフティングを用い、従業員の意識を「やらされている仕事」から「進んでやる仕事」というモチベーションに変え、さらには生産性向上・離職率の低下につなげます。

良好なコミュニケーション
社内全体でジョブ・クラフティングを行えば、主体的に仕事に取り組む仲間が増えます。
ジョブ・クラフティングで、企業が求める「仕事への意識が高く、良好な人間関係」が構築されるでしょう。

なぜジョブ・クラフティングが注目されるのか

ジョブ・クラフティングが注目されている背景には、次の通り三つのポイントがあります。

1. トップダウン型の変化:日本企業の多くが取り入れていた、上司の指示による業務運営では成果の向上が困難になってきた
2. 価値観の多様化:従来は作業効率や成果物を重視した働き方が主流だったが、やりがいのある働き方を求める従業員が増加した
3. 創造力・発想力の必要性:新しいアイデアやサービスなどの創造力・発想力が重視されるようになった

参考:ジョブ・デザインとの違い

ジョブ・クラフティングに似た「ジョブ・デザイン」という言葉もあります。
いずれも従業員のモチベーションを高める目的がありますが、従業員本人・企業のどちらが主体になるかの違いがあります。

ジョブ・クラフティングのメリット

ジョブ・クラフティングの代表的なメリットをまとめました。

離職率の低下

労働者は収入や待遇面に不満を感じると、転職を考えるものです。
従業員自らが、仕事に対するやりがい・意義を見つけ出せれば、離職率は低下します。

責任感やモチベーションの向上

従来、日本企業の多くで「仕事は指示に従って進行するもの」でした。
ジョブ・クラフティングを実施した場合、従業員は自身で仕事の進め方を考えて取り組むこととなり、自発的な責任感を持つ傾向にあります。
また、新たな目標ができることで、モチベーションが向上・持続するでしょう。

従業員のコミュニケーションが活性化

従業員それぞれが考え、新しい発想で仕事に取り組もうとすれば、従業員同士の会話が増えます。
意識の高い交流の広がりは、他部署との連携など、新たな人間関係を生み出すこともあります。

◆関連:派遣社員とのコミュニケーション|社内の人間関係を円滑にするコツ

生産性の向上

仕事に対する姿勢が変わると、従業員個人単位での業務効率も見直される傾向にあります。
結果的に社全体の生産性が向上するでしょう。

ジョブ・クラフティングの実践に関わる三視点

ジョブ・クラフティングには、「作業」「人間関係」「認知」の三つの視点があります。

作業クラフティング

作業クラフティングは、「業務再構築」を指す言葉。
従来の業務プロセスを見直し、業務効率を高める視点です。

人間関係クラフティング

人間関係クラフティングは、「人間関係の再構築」を指す言葉。
周囲の人との関わり方を見直しながら、良好なコミュニケーションを広げ、従業員の仕事に対する満足度を高める視点です。

認知クラフティング

認知クラフティングは、「意識変革」を指す言葉。
業務の目的・目標・意味を変え、従業員の仕事に対する意識を前向きにする視点です。

ジョブ・クラフティングの基本的手順

ジョブ・クラフティングの基本的な実施手順は次の通りです。

①業務内容の洗い出し

対象者が携わる全ての業務を洗い出します。
つまらない・やりたくない・苦手な業務も省かずに確認してください。

②自己分析

仕事の目的・動機・やりたいことなどを、客観的に見つめ直します。
特技やスキルなども自身のアピールポイントとして忘れないようにします。

③業務への意識・取り組み方の見直し

関連部署・顧客・取引先会社など、企業や社会への意識・貢献度を幅広く見直します。

④人間関係の見直し

上司・同僚・顧客などとのコミュニケーションが良好か、人間関係を見直します。

ジョブ・クラフティングで注意するポイント

ジョブ・クラフティングで注意したいポイントをまとめました。

従業員の自主性を尊重

指示や命令が多いと、従業員のやる気をそぐことがあります。
ジョブ・クラフティングでは、なるべく従業員の自主性を尊重してください。

業務属人化の防止に定期面談を実施する

属人化とは、「特定の従業員に業務を依存している」状態を指します。
特定の従業員がいなくなったとき、現場が対応できない状態は避けなければなりません。
定期的に従業員との面談機会を設け、業務が属人化しないようフォローしましょう。

チームワークが必要な業務には不適合

ジョブ・クラフティングは、業務の中で個人のやりがいを見いだす手法。
チームワークが必要な共同開発などの業務では、ジョブ・クラフティングの効果が薄まります。

ジョブ・クラフティングで仕事への意識を変える!

労働者が不足する日本だからこそ、企業は従業員が働き続けたいと思う環境作りに努めなければなりません。
ジョブ・クラフティングを参考にして、従業員にやりがいを持たせ、高いモチベーションで良い仕事を続けてもらいましょう。
なお弊社では、人手不足で即戦力となる人材派遣に関連するサービス「派遣管理システム グッジョブ」を提供しています。
参考として、人材の流出を防ぐための記事を公開しておりますので、こちらもご覧ください。

◆関連:派遣社員が定着しない!派遣先で「すぐ辞めない」ための方法をご紹介 | 派遣管理システム グッジョブ

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