グッジョブコラム 2023.09.05

派遣の抵触日|3年ルールの対象外!抵触日の通知が不要な例外を解説

以前、派遣社員の登用といえば、繁忙期や突発的な人員補充など臨時目的がほとんどでした。 ここ数年は、キャリアアップした派遣社員を雇いたいという新たな方向性で人材派遣を利用する企業が増えています。
弊社でも、派遣先企業様から安定した人材確保に向けて、派遣社員採用のご相談をいただいています。 ここで注意したいのは、人材派遣には3年ルールと呼ばれる雇用期間の定めがある点です。

派遣社員の場合、正規雇用の労働者のように定年まで勤めてもらうことはできません。 ただし、人材派遣を利用するにあたって例外となるケースもあります。
ここでは「3年ルール」「抵触日の通知」の例外について解説していきます。

派遣の抵触日を振り返る

厚生労働省は派遣社員の待遇を守るべく「同じ派遣労働者を何年も継続し、同じ派遣先で働かせるべきではない」としています。

この考え方から、現在の労働者派遣法では派遣期間を制限する「派遣の抵触日」通称3年ルールが定められているわけです。

派遣の抵触日とは

先にお伝えした通り、「派遣の抵触日」では派遣期間を定めています。
派遣の抵触日は、事業所単位と個人単位の2種類に分けられますが、どちらの場合も派遣社員が働ける期間は3年までです。また、契約日が同じであっても、以下の通り「事業所単位」と「個人単位」で派遣の抵触日は異なるため注意が必要です。
これは人材派遣企業間の「契約日」と、派遣社員が派遣先企業へ就労する「就労開始日」の二つの起算日が存在するためです。

 

 

上記の通り、抵触日は派遣社員の「派遣期間制限」が終了した翌日を指します。
就労開始日が2020年4月1日の場合、2023年3月31日が派遣期間制限になり、翌日の2023年4月1日が派遣の抵触日にあたります。
派遣の抵触日が個人単位で、抵触日までの期間が残っていたとしても、派遣元企業が抵触日を迎えた場合には事業所単位が優先されることとなります。
この抵触日については、派遣元企業と派遣社員が交わす労働契約書類に記載されますが、トラブルを避けるためにも相互で確認するとよいでしょう。

<関連の記事>
派遣社員の抵触日を延長する方法については、別の記事でも紹介しております。こちらも参考にしてください。

派遣の抵触日とは?派遣先企業が知るべき抵触日の通知義務について解説! | 派遣管理システム グッジョブ

 

派遣先企業は抵触日の通知義務がある

労働者派遣法では、派遣の抵触日が事業所単位の場合、派遣先企業から派遣元企業に、派遣社員の抵触日を通知することを義務付けています。
また派遣元企業においては、抵触日以降に派遣業務をさせてしまった場合、行政指導や罰則を受ける可能性があるため、派遣先企業からの抵触日の通知はとても重要です。

 

 

抵触日の通知が不要なケース

次のケースでは、抵触日の通知は要りません。
・抵触日の種類が「個人単位」の場合
・3年ルール対象外となる場合

 

抵触日の種類が「個人単位」の場合

「個人単位の抵触日」では、派遣元企業で派遣社員の抵触日を把握しているので、派遣先企業から派遣元企業への抵触日を通知する必要はありません。
ただし個人単位の抵触日においても、抵触日の通知が求められるケースもあります。
詳しく言うと、同じ派遣先企業で、派遣社員を違う部署や課に移動させると派遣期間を3年間延長できます。
新たに雇用期限3年の限度が設けられた場合には、改めて派遣社員と労働契約を結び、契約書を交付する必要があるわけです。

「派遣の抵触日」を延長する手続きを確認!事業所単位の派遣可能期間について 

 

参考:事業所単位の抵触日
事業所単位における派遣社員の派遣可能期間は、派遣社員を受け入れた日から最長3年間と限定され、就労期間終了日の翌日が抵触日になります。
また、抵触日には特例措置の「延長の手続き」があり、就労期限を3年間延長することもできます。
延長の手続きを行う場合には、改めて抵触日を派遣元企業に通知しなければなりません。
また、事業所単位の抵触日から数えて1カ月前までに延長の手続きを行う必要があるため、事前に抵触日を通知してください。

派遣の抵触日とは?派遣先企業が知るべき抵触日の通知義務について解説! | 派遣管理システム グッジョブ

 

3年ルール対象外となる場合

2015年の労働者派遣法改正により、派遣社員が同じ派遣先の同じ部署(組織)へ派遣就業できるのは最長3年と定められました。
なお、次のような3年ルールの対象外になるケースでは、抵触日の通知は不要です。
・派遣社員が派遣元企業と無期雇用派遣契約を結んでいる場合
・60歳以上の派遣社員
・所定労働日数が半数以下で1カ月の就労日数が10日以下の派遣社員
・産休・育休・介護休暇などの代替業務の派遣社員

 

詳しくは、こちらのページも併せてご覧ください。

派遣法の3年ルールをわかりやすく解説|派遣社員が延長して働くには 

 

抵触日の通知を忘れない!グッジョブが派遣先企業様の負担を軽減します
先にも触れましたが、派遣の抵触日には「事業所単位」と「個人単位」があります。
重要なポイントは、抵触日では事業所単位が優先されるため、3年の満期前に派遣期間制限を迎える派遣社員が多いことです。
ただしこれは、就業先を確保してから人材を派遣する、つまり派遣元企業と派遣先企業の契約が先に行われる人材派遣業の事情からやむを得ません。

 

抵触日を誤って把握していれば、年度末などの繁忙期に欠員を出してしまうなど、現場は混乱しかねません。

しかし大勢の派遣社員を受け入れる企業にとって、派遣社員個々の情報を把握・管理するのは大変なことです。
こんなときは、人材管理システムを利用するのがおすすめです。
例えば弊社の人材派遣情報管理システム「グッジョブ」でアラート機能を設定すれば、抵触日を通知します。

グッジョブは、人事の労力やミスを軽減させ、企業のスムーズな運営をお手伝いします。
ぜひグッジョブの導入をご検討ください。

機能説明 | 派遣管理システム グッジョブ 
サービス内容・料金 | 派遣管理システム グッジョブ