【2025年の崖】経産省のDXレポートから見る2025年問題の課題と対策
経済産業省は、2018年に発表したDXレポートで「2025年以降、日本経済は危機的な状況になる」と警鐘を鳴らしました。
日本は少子高齢化を解消できぬまま、2023年を迎えています。今後も労働力となる若者が急に増えることはありません。今後の日本社会を支えるためには、少ない労働力を有効に活用する必要があります。そのためにも、企業はDX推進に力を注ぎ、既存システムからの脱却、また一部の社員に頼るような体制からの変革を迫られているといえるでしょう。
本記事では、「2025年の崖」の回避方法について詳しくお伝えします。
目次
2025年の崖とは
2025年の崖とは、企業各社が「DX推進」に取り組まなければ日本経済に最大で年間12兆円もの経済損失が生じるという予測です。製造業を中心に、多くの企業が2025年の崖に直面していますが具体的な指摘内容は次の通りです。
2025年の崖として指摘される懸念点
・古い言語や技術で構築されたシステム(レガシーシステム)に対応するエンジニア不足
・レガシーシステムの維持とDX導入によるIT人材の不足
・SAPやWindows 7など、システムサポート終了後のセキュリティ問題
DXを推進できなければ企業は存続できず、労働者の雇用機会も失われてしまいます。DXについては後述しますが、その前に「既存ITシステムにおける問題と影響」に触れます。
2025年の崖|既存ITシステムにおける問題と影響
既存ITシステムについては、老朽化・肥大化・複雑化・ブラックボックス化という4つの問題が指摘されています。
ここでは問題の詳細・状況と、問題を放置した場合の影響をまとめてみました。
■既存ITシステムの問題を放置した場合どうなるか
上記の通り、既存ITシステムをそのままにして事業を進行した場合、企業は生産性や競争力を低下させるだけでなく、セキュリティ上の脅威にもさらされるかもしれません。企業は深刻な損失を被る前にDX導入に力を入れ、早期にシステムの更新・刷新を進めるべきでしょう。
補足:「2025年問題」と「2025年の崖」の違い
2025年問題と2025年の崖は、異なる概念です。
「2025年問題」とは、日本が抱える社会問題の一つで、高齢化による労働者の不足や、介護・医療・年金など社会保障制度が破綻する恐れのあることを言います。
一方「2025年の崖」とは、経済産業省がDXレポートで言及した、既存ITシステムの老朽化・セキュリティなどに対する懸念です。
経済産業省は、日本の多くの企業がDXに対応できず、2025年には業務継続に支障をきたす可能性があると説明しています。
2025年問題については、こちらの記事もご覧ください。
◆2025年問題とは|人材派遣における問題点・解決策についてわかりやすく解説
2025年の崖を越えるポイントは「DXの実現」にある
残念ながら、DXの進捗状況は、多くの企業でDXの前進であるデジタル化にとどまっています。
しかし2025年の崖は、避けられない現実です。費用も時間もかかりますが、問題回避策として「DX」を推進しなければなりません。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは
改めて説明しますが、DXとは、デジタル技術の進展によって、従来活用できていなかったデータの活用・ビジネスプロセス効率化など、新たな価値を生み出すことを指します。
例えば、店舗の売上データをデジタル化し顧客の行動を分析すれば、ニーズに合わせた商品を提供でき、競争優位性を得られるでしょう。
DXは、企業の効率化を目的とした取り組みの中で、今後ますます重要になるとされています。
DXについては、他にも関連の記事を掲載しています。こちらも併せてご覧ください。
◆失敗事例・成功事例から学ぶ「DX推進を成功に導く」ポイントを解説! | 派遣管理システム グッジョブ
2025年の崖|日本企業におけるDXの現状・課題
2025年を迎えたとき、日本では基幹系システムを担う人材の高齢化・退職により、IT人材不足が約43万人に拡大すると言われています。
しかし現状は、IT人材確保・IT教育・社内のデジタル化・外部との連携など、必要な取り組みを進められていない企業が多いのです。
2025年の崖を乗り切る一手として弊社システム「グッジョブ」の検討をおすすめします
2025年の崖を乗り越えるために最も重要なことは、経営者や従業員の意識改革です。そして企業は自社のDX進捗状況を把握し、改善点を洗い出す必要があります。例えば経済産業省では、「DX評価指標」と呼ばれる自己診断シートを提供しています。
このような情報を活用し、自社の状況に合わせた具体的な戦略を練り、着実にDX推進に取り組んでいくことが「2025年の崖」を克服する対策となるでしょう。
■2025年の崖|問題点への対策
2025年の崖|問題点への対策
早期にDX推進を完了させるには、IT人材を確保するほか、一部システムをクラウド化するなど積極的な投資が有効です。
弊社では、2025年の崖に対し、派遣先企業様の助けとなる人材派遣管理システム「ハケンマネジメントクラウド グッジョブ」を用意しております。
弊社システムでは、人材派遣の管理に関する多彩な機能を搭載しており、社内業務プロセスを改善させられるだけでなく、派遣スタッフの評価が可能です。この機能は、スタッフの能力・成果といった情報をまとめ、人材を最適に配置することで少ない人材で生産性を向上させるために役立ちます。
今後、人材不足が深刻となる中、より費用対効果の高い支援システムが必要になっていきます。ぜひ、弊社の人材派遣管理システム「グッジョブ」のご利用をご検討ください。
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