グッジョブコラム 2023.12.26

ウェルビーイング(Well-being)の意味|経営で注目する5つの要素

労働人口が限られる現代、持続可能な社会・企業を実現するためには、人々の心身が満たされていなければなりません。
そのため、近年人々の健康や幸福に焦点を当てた「ウェルビーイング」という用語が注目されています。ただし用語の概念が難しいため、あまり意味が分からないという方もいるでしょう。
ウェルビーイングは、人材派遣業界でも関わりがある考え方。ウェルビーイングの意味やポイントを解説しますので、より良いビジネス・経営を目指す方は特にご覧ください。

ウェルビーイングとは

ウェルビーイングという言葉は一言で説明するには難しい言葉ですが、あえて簡単に説明するならば、「人や社会が幸福な状態にあること」です。
1946年頃、世界保健機関(WHO)の設立時に「病の予防にとどまらず、人や世の中がよい状態であること」について議論され、生まれた言葉と言われています。

ウェルビーイングの意味・注目されている背景

厚生労働省によれば、ウェルビーイングは「個人の権利や自己実現が保障され、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する」もの。
時代とともに変わる人々の働き方・生き方の多様性に合わせ、人と社会がともにより良いものになれば、社会経済の維持・発展が実現できるだろうというわけです。

ウェルビーイングのポイント|PERMA理論・5つの要素

ウェルビーイングを理解するために、2つのポイント「PERMA理論」と「5つの要素」を説明します。

心理学者が提唱する「PERMA理論」

心理学の分野では、人々や社会が幸福であるため、つまりウェルビーイングをより優れた状態にするための要素を取り挙げています。
その単語の頭文字P・E・R・M・Aをひとくくりにした理論を「PERMA(パーマ)理論」と言います。

◼︎優れたウェルビーイングを目指すPERMAの概念
Positive Emotion:ポジティブな感情を高めること
Engagement:物事や組織に強い関係性を持つこと
Relationship:良好な人間関係を構築すること
Meaning:生きる意味や人生の目的、目標を待つこと
Accomplishment:目標を設定しやり遂げること

世論調査研究所ギャラップ社が定義する「5つの要素」

PERMA以外にも、ウェルビーイングの指標があります。
世論調査研究所ギャラップ社の定義によれば、「ウェルビーイングとは、身近な5つの要素を充実させ幸福感を得ること」。
人間関係・経済・身体の健康・仕事・地域コミュニティーの充実による幸福感こそ、ウェルビーイングであるとしています。

◼︎身近な5つの充実感と幸福(ウェルビーイング)
・キャリアウェルビーイング:仕事の充実
・ソーシャルウェルビーイング:人間関係の充実
・ファイナンシャルウェルビーイング:経済面での充実
・フィジカルウェルビーイング:心身の健康による充実
・コミュニティウェルビーイング:社会の集団活動による充実

企業にかかわる「ウェルビーイング経営」を知る

ウェルビーイングは教育・福祉などさまざまな分野で参考にされていますが、ビジネスでも役立ちます。
組織として労働者個々のウェルビーイングを向上させれば、企業全体の生産性が上がり、離職率が下がるなど、企業は持続的に成長できるわけです。

ウェルビーイング経営のメリット

ウェルビーイング経営について、取り組み上のメリットを挙げます。

①「働き方」改革で従業員満足度が向上! 離職率の低下

雇用形態や労働時間を見直し、労働者の待遇を公正に確保することがウェルビーイング実現への具体的な取り組みとなります。積極的に働き方改革を推進しましょう。
従業員の満足度が上がれば、結果的に離職率が低下します。

②「多様性」を受け入れる労働条件で人材確保を安定化

少子高齢化が深刻な日本では、労働人口が減少し続けています。
労働の多様化を尊重しながら、従業員の満足度を上げるよう努力すれば、企業は安定した人材を確保できるのです。

③ウェルビーイングへの取り組みで顧客満足度も向上

ウェルビーイングへ積極的に取り組むことで、従業員の幸福度が上がれば、従業員の帰属意識や仕事への意欲が高まります。
組織の指示とは別に自然と生産性が上がり、より良いサービスが提供され、同時に顧客満足度も向上する仕組みが生まれるでしょう。

④「SDGs」も共通性のある目標になる

より良い社会を実現するため、世界的に取り組まれているSDGs。
SDGsの持続可能な開発目標には、ウェルビーイングの要素にも共通する「すべての人に健康と福祉を」といった標語が掲げられています。
ウェルビーイングの向上に努めることは、SDGsの目標を達成するための行動にもなるわけです。

ウェルビーイング経営の注意点

ウェルビーイング経営についての注意点もまとめます。

①労働環境の改善が必要

企業は自社に適したスキルを持ち、経験のある労働者に長く働いてもらいたいもの。
しかし、労働者が能力を発揮しやすいような職場環境を整備できなければ、人材は定着しません。
労働条件を改善し、労働の多様化や従業員の価値観の変化にも対応できる企業を目指しましょう。

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②密なコミュニケーションが必要

近年、リモートワークの増加などで、従業員間のコミュニケーションが取りにくくなっている傾向があります。
コミュニケーションツールなどを利用して、社内の人間関係を良好にする環境づくりが求められます。

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ウェルビーイング経営で成功するためにシステム化を

ウェルビーイングとは、人々の幸福が社会や企業により良い影響を与えるという考え方。
人材不足の今だからこそ、企業はウェルビーイングの充実・向上を図り、事業の発展・継続を目指すべきなのです。

ウェルビーイング経営を成功させる鍵は、はじめに労働者の勤務体制を正確に把握し、管理すること。そのためには人材管理のシステム化をお勧めします。
勤怠管理をシステム化すれば、可視化された情報からこれまで気が付かなかった労働者の賃金・待遇問題を発見し、改善に目を向けられるでしょう。

弊社の派遣管理システム「グッジョブ」では、労働者の勤怠管理を始め、抵触日の通知など幅広い情報管理に対応しております。
ウェルビーイング経営への取り組みや、人材管理のシステム化にぜひ弊社グッジョブをお役立てください。
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